コラム

 公開日: 2012-08-12  最終更新日: 2015-08-13

犬の熱中症にご用心

 夏本番ということで、やはり大きな問題になるのが熱中症。

 先日北日本新聞ニュースでも取り上げていただきましたが(http://webun.jp/movie/life/3009)、今回はもう少し掘り下げて行きましょう。

 汗をかかず、体温調節が苦手な犬は皆熱中症にかかりやすいのですが、中でも非常に発症のリスクが上がる条件があります。

1.熱中症にかかりやすい犬種である
2.高齢である
3.太っている
4.湿度が高い
5.興奮するシチュエーションである

1の熱中症にかかりやすい犬種というと大別して、短頭種と北方系犬種です。

 短頭種というのはパグ、シーズー、ペキニーズ、フレンチブル、ボストンテリア、ブルドッグなど鼻がぺちゃっと潰れている犬種で、呼吸器の構造上非常に熱の代謝が苦手な犬種です。
 
 北方系犬種とはコリーやシェルティー、ハスキー犬など寒冷地原産の犬種で、寒さにはめっぽう強いですが、暑さにはとにかく弱い犬種ということになります。

 2の高齢は意外と盲点で、よく熱中症になった犬を連れてくる飼い主さんは「去年の夏は大丈夫だったのに・・・」とおっしゃるのですが、人間同様、高齢になると熱をうまく代謝できなくなり、熱中症にかかりやすくなります。
 当たり前ですが、毎年犬も年を取るわけで、「去年大丈夫だった・・・」という理由はなんの宛にもなりません。

 3の肥満は言うまでもなくですね。
 汗をかけない犬が、体の周りに厚い肉襦袢を着込んでいれば、熱中症になりやすいのは当然です。

 4の湿度は意外とクセモノで、6月中旬など、温度的には全然問題がなくとも、湿度が60%を超えてくると、犬的にはもうピンチです。
 特に危ないのが「夜窓を開けると、うち結構涼しいんです」とか「うち、山の手に家があるんで、クーラーかけなくても涼しいんです」というパターンで、室温が27度程度で人間的には調度よかったり、肌寒かったりしても、湿度が高いとそれだけで熱中症にかかってしまうケースもあるのです。

 最後に5の興奮で、犬は長時間吠えたり、興奮していたりすると、それだけで体温が急上昇し、そのまま熱中症にかかってしまう場合があります。
 例えば花火や雷に興奮したり、シャンプーを嫌がって興奮したり、車の中で飼い主さんを待ってワンワン吠えたりなんかしていると、クーラーがついていても、勝手に熱中症に突入してしまう場合があるのです。

 人間ではちょっと考えられないことですが、そこはやはり体の構造の違いということで、これをきちんと把握して夏を安全に乗りきりましょう。

この記事を書いたプロ

アレス動物医療センター [ホームページ]

獣医師 沖田将人

富山県高岡市下伏間江371 [地図]
TEL:0766-25-2586

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

3

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
動物診療のプロ、沖田将人(おきだまさと)さん

年中無休、CTスキャナ導入、インフォームドコンセント充実などワンランク上の動物医療を提供(1/3)

 病気は必ずしも日中に起こるとは限りません。それは動物も同じこと…。ペットを飼う人なら、愛するペットが苦しむ姿を見たら、たとえ日曜や祝日でも、病院に駆けつけたいと思うのではないでしょうか。また、犬や猫に対する診療においても、高度医療が進む中...

沖田将人プロに相談してみよう!

北日本新聞社 マイベストプロ

外科、整形外科、エキゾチックアニマル診療

医院名 : アレス動物医療センター
住所 : 富山県高岡市下伏間江371 [地図]
TEL : 0766-25-2586

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

0766-25-2586

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

沖田将人(おきだまさと)

アレス動物医療センター

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
人間の薬を犬猫に使うと

 お家の犬、猫に人間のお薬を使ったことのある飼い主さんはいらっしゃるでしょうか? もしそんなことをしたこ...

[ 動物の病気 ]

春は散歩もご用心

 ゴールデンウィークが近づいてくると、増えてくる病気があります。 それは農薬中毒。 もちろん地域にもよる...

[ 動物の病気 ]

抱っこしてキャン といえば椎間板ヘルニア

ミニチュアダックスフンドが日本で流行り、イヌの椎間板ヘルニアが非常にメジャーになった印象があります。 も...

[ 犬の病気 ]

犬にも人にも怖~いマダニ

 「ダニ」と一言で言っても、犬や猫の診療上重要になってくるものはチリダニ、カイセン、ニキビダニ、マダニの4つ...

[ 犬の病気 ]

身近な毒物 灯油中毒

 寒い日が続きますが、こんな時に気をつけなければいけないのが、灯油の取扱です。  動物の話じゃないの?と...

[ 動物の病気 ]

コラム一覧を見る

人気のコラムTOP5
コラムのテーマ一覧
スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ