コラム

2016-08-02

東京都知事選を人事コンサル目線で振り返る

東京都知事選は小池氏が圧勝

7月の大きな話題の一つであった東京都知事選挙。結果としては、大差で小池百合子氏が勝利。この結果は、これまで選挙の常套手段であった組織戦略の崩壊を象徴する事例といっても良い。どの党派に属さない無党派層をどう巻き込むかということが、先日の参議院選挙でもクローズアップされていたことを考えると、小池氏の勝利はある意味当然とも言える。小池氏のグリーン戦略や無所属戦略は、無党派層から多くの支持を獲得し、支持政党に疑念を持つ都民の支持も獲得した。それが291万票という結果を生み出したのである。


増田氏と鳥越氏は力負け

対立候補として有力だったのは、自民党をはじめとした与党が推薦する増田氏と、野党が統一候補として推薦した鳥越氏だったが、知名度でのハンディキャップを覆すことのできる斬新な戦略を打つことができず、結果としては力負けしてしまった。また、内部での自爆的な戦略ミスも尾を引いたことは間違いない。組織に属するが故の拘束やルールが、今回の選挙ではマイナス要因となってしまったと言える。

小池氏の勝因はなんだったのだろうか

もう少し小池氏の戦略を細かく見ると、小池氏の勝因が見えてくる。実際に、私も上京した際に小池氏の街頭演説を拝聴したが、その際にも人々を惹きつける大きな魅力を感じた。様々な戦略があってこそ、小池の勝利があったと考える。私が人事コンサルタント目線で考える小池氏の勝因は以下の通り。

・助けてほしいという下から目線での訴え
・対話を重視した双方向コミュニケーションの徹底
・長期間の自身のブランドの徹底
・「初」ものづくしの経歴の強調

これらの戦略は、いずれもたの候補になかった戦略と言える。都議会への対立姿勢などの戦略も勝因の一つに考えられるが、敵を作るという意味においての有効手段であって、民意を巻き込む手段であったかどうかという点には疑問が残る。

助けてほしいという下から目線での訴え

実際に街頭演説を聞いて感じた部分でもあるが、小池氏はたの候補よりに具体的な政策を訴えていたかというとそうとは言えないかもしれない(具体性では増田氏の方が上だったとの意見も多い)。しかし、政策を実施する上で、都民の協力が欠かせないことを必死に訴えていたのは小池氏だった。他の候補は「私が◯○な都政を実現します」と宣言しているに対して、小池氏は「私は◯○な政策を実現したいのですが、皆さん無しでは実現できません」と常に言っていた。連日放送されるメディアにおいてもそのようなシーンが目立っていた。これは、人事コンサルタントのという目線でも非常に有効な手段と言える。対象に対する必要性を明確にすることは、組織における好意を持ちやすくする一つの方法でもあるからだ。そういった意味では、小池氏の訴えは都民の「必要性」の訴えにもなっていたことが考えられる。


対話を重視した双方向コミュニケーションの徹底

街頭演説において、グリーン戦略はすでに認知されている有名な作戦ではあるが、グリーン作戦は、都民との対話における一つの手段であったことは間違いない。きゅうりやピーマンなどの野菜を使って、都民とコミュニケーションをとっている姿は、冷静に考えればあり得ない光景の一つでもある。対話を重視しながら選挙戦を進めたという意味では、候補者がより近くに感じられ、話せるかもという期待を持たせることにもつながる。自然と演説を聞きたいと思う人は増えるだろう。社内に置き換えてみると、経営者をはじめとしたトップ層の人間がこのような対話路線を進めることで、社内のコミュニケーションやモチベーションは格段にアップする。常にオープンであり共通のテーマがあるからこそ、近さを感じることができる。

長期間の自身のブランドの徹底

小池氏のブランド戦略は、この都知事選挙に限ったことではない。議員になった当時から、流行りを取り入れたり色やオシャレを意識するなど、自身のイメージを統一する戦略を貫いていた。この点において、有力候補だった増田氏や鳥越氏は、長期間にわたるブランドイメージが弱く、知名度に差をつけるひとつの要因となったしまった。常にこだわってきた小池氏だからこその戦略であり、どのような状況下でも変わらない姿勢が、ある意味「憧れ」を抱かせる結果となったのかもしれない。活躍している社員の中には、ゴマばかりする社員もいると思うが、そのような人材よりも、自分の軸で成績を上げる社員の方が、評価総じて高い。

「初」ものづくしの経歴の強調

「女性初」という言葉で真っ先に連想されるように、小池氏は「初」の機会にこれまでにも果敢に挑戦してきた。彼女の挑戦意欲は、すでに都知事選前からイメージングされており、人はそのようなチャレンジを応援したくなる。実際に抵抗を受けやすいものでもあるが、抵抗勢力というのは既存の文化を守ろうとするものであるかのせいが高く、そのような敵が少ない場合には非常に有効な手段と言える。会社の改革においても同じことがいえるのではないだろうか?
産経ニュース:【東京都知事選】数々の「女性初」 政治信条は「大義と共感」 元ニュースキャスターの小池百合子さん

小池氏の戦略を社内のモデルケースに

もちろん、これらの戦略は私の私見であって小池氏の本心かは定かではないが、これらの戦略は日常の社内の統制やモチベーションを上げる上ではとても効果的であると考える。経営者や人事担当者が、常に上記のような意識を持ち続けることで、社内の上層部に対する支持は確実に上がっていくだろう。今後の都政がどうなっていくのかは未定ではあるが、小池の今後に期待したい。

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