コラム

2014-07-04

難航する取り調べの可視化実現

 現在富山県弁護士会副会長として活躍する水谷敏彦弁護士に取り調べの可視化問題について分かり易い解説をしてもらいます。

 法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会」で今、取調べの“可視化”について精力的に議論が交わされています。
 “可視化”というのは、警察・検察が行う被疑者の取り調べを録音・録画しておくこと。
 密室の取調室で何があったかを後日検証することはむずかしく、「自白を強要された」、「強要していない」といった水掛け論になりがちな争いを予防し、ひいては自白強要を防ぎ、冤罪をなくすために、録音・録画して取調室が見えるようにする――“可視化”です。

 ところが、この“可視化”には、人に見られていたら自白しないからむやみに広げられない、裁判員裁判対象事件(殺人や放火等全犯罪の数%に過ぎません。)等の重罪に限定すべきだ、などと警察が強く抵抗しています。
 しかし、そもそも「広く国民の声を反映した審議にする」ために、映画『それでもボクはやっていない』の周防正行監督や郵便不正事件の冤罪被害者村木厚子厚労省元局長らも委員に加え、原則としてすべての事件の全過程を録音・録画すべきだ、という意見が有力に唱えられているにもかかわらず、正論が多数意見にならない見通しなのです。

 取調べの“可視化”すら実現できない国は人権が保障される民主国家とは言えません。
 この問題は、近い将来、法律案を巡って論争の舞台が国会に移ります。
 ある日突然、冤罪に巻き込まれることは誰にもあり得えます。是非、皆さんにも“取り調べの可視化”問題に関心を持っていただきたいと思います。

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