コラム

 公開日: 2018-06-28 

記者会見

日本海側の地味な都市である富山はニュースに出るようなことも滅多にない土地柄でしたが、最近は全国ニュース
に取り上げられるような出来事が起こったりします。
記憶に新しい所では大量の議員辞職を生んだ政務活動費詐取とか、明るい話題では登坂選手のオリンピック
金メダルとか、富山も随分様変わりしたものだという感を否めません。

この度の痛ましい事件に戦慄を覚えた富山人は数多かったことと思います。

事件の起きた奥田交番や犯人が侵入した奥田小学校は私が通った中学校の校下です。
毎日、前を通って通勤していた馴染み深い場所なので尚更驚いたのでした。

ときに、以前、本欄に高校の同級生たちの「今」を記したことがあります。

~以下抜粋~
高校は厳しい進学校でありましたので皆はまじめに熱心に勉強していました。
が中には、左様な風潮に反旗を翻して、すなわち反骨精神で時流に逆らうものもいたのです。
実は私もその一人です。
I野も筋金入りの反骨グループでありました。
一緒にエレキバンドをやったり夜中に遊び歩いたり・・

そのI野が今春、県の教育事務所長になりました。
県の所長というのは配下に多くの校長や指導主事を束ねる校長たちのドンです。

組織で名を成すのはひとり個別的才能だけではないと思うのです。
組織力、言い換えれば協調性や人に愛される人格が必要であります。
~以上抜粋~

今般の事件に際し、奥田小学校の校長先生が記者会見する模様をテレビでご覧になった方も多いと思います。
それが上記のI野君でありました。

実はお顔を拝見するのは30年ぶりくらいです。
ご活躍のお噂は各方面から耳にしていましたが、実際に絵を見たのは久し振りです。

若者時代は紅顔の美少年でした。
カッコよくてスポーツが出来て勉強も凄くてモテモテでありました。
今拝見する御姿は長年の風雪に耐えてすっかり御年配の面影です。
30年の間に横たわる時の重みを感じずにはいられません。

一方で、責任感に満ち溢れ、誠実に・的確に事に当たり、対処し、乗り越えていこうとなさる凛とした御姿に感慨を
禁じ得ませんでした。

彼とは中学校も高校も大学も同じです。

高校時代に一緒にバンドを組んでいた時、ベース担当の私がボーカルを取ったことがあります。
不慣れなことをしたので、本番のコンサート中、歌っている途中で詰まってしまいました。
ドラムを叩いている彼が、すかさず控え目な声で続きを口ずさんでくれ、おかげで旋律を取り戻しました。
大学に入った時、私のアパートへ遊びに来た彼は「一階かぁ、一階は泥棒に入られやすいから気を付けた方が
いいよ」などと気遣ってくれます。

ことほど左様に周りへの配慮や広い視野を持つ彼が教育界で八面六臂の活躍をしているのも頷けます。
そういえばこんなことも言っていました。
「俺は一人っ子なので(弟や妹がほしかったけどいなかったので)子供が好きなんだ」
小学校教員の道へ進んだとき、その言葉を思い出してなるほどーと思ったものでした。

今般の彼の記者会見にはその思い、その原点が脈々と息づいているのが感じられました。
とかく人は何十年という時間の中では初心を忘れがちです。
しかし、その思いを忘れず今に至ったI野校長先生の御人となりに胸を打たれました。

最近、教育界の過剰勤務が社会問題となっています。
私も身近に教員がいるのですが、まさしく想像を絶する多忙ぶりです。
過労死寸前という言葉は決して大げさではありません。

理由は明確です。

不要で雑多な業務が多すぎるのです。
例えば、何かの新規企画が追加されます。
しかし、そもそもの通常業務で手一杯なのですから追加分は過剰負担になります。

また、新たな報告業務が生じて追加されます。
しばらくすると別の視点から、さらに新たな追加業務と報告書が課されます。

新規企画を入れるなら、代わりに不要なものを削除しなければなりません、
しかし実際は、減らすことは行なわれず増やすことだけが際限もなく増えていきます。

これをこなすためには労働時間を増やす以外にありません。
8時間労働だったものが10時間労働、12時間労働、14時間労働と増えていき、行きつく先が過労死です。

I野君は仕事ができるだけでなく部下からの信望が厚いと聞いています。
上記のような過剰負担をバッサリと切り捨てるそうです。
教員が疲弊しているのを目にすると、追加追加で増え続けた不要不急の業務を「やらんでいい」といって現場
の教員をかばってくれるとか。
頭の良い、そして広い視野と配慮と思いやりをもつ彼らしい話だなぁと思ったのでした。

今般の事件に関して思いがけなく見かけたI野君の御姿に、言い知れぬ懐かしさと深い感動を抱き、ついつい駄文を
弄してしまいました。

今後の益々のご活躍を祈念しています。

    

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