コラム

2015-01-05

なぜ、人はお墓参りで新年の抱負を語りかけるのかが分かりました。

新年おめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
富山の墓石専門店㈱スナダ石材 墓石アドバイザーの砂田嘉寿子です。

新しい年は大雪からのスタートとなりましたね。
とはいっても雪が全くないと、新年が開けたという気がしてこないのも北陸のお正月であります^^;

新年を迎え、各地でお墓参りをされている方も多いと思いますが、富山では墓地の積雪も多いため、家でご仏壇に手を合わせられている場合が多いかと思います。(←うちもほとんどのお正月がこの形です)

新年の墓参りをし墓前で今年の抱負を語る、という色んな人のフェイスブックでの投稿を見ていて思ったことがあります。

なぜ、人は墓前で新年の抱負などを自然に語りかけてしまうのか。

私達もお墓は家族と語りあう場所だ、ということを口を酸っぱくして日々発信しているわけですが(笑)、なぜそうなるのか、なぜそれが自然に受け入れられるのか、またそれに共感しない場合はどうしてなのか、ということまで考える人はあまりいないと思います。
皆さん、それは自然に「あ~、そうだよね。お墓って言われてみればそういう存在だよね」という感じで、すでに体得しておられるので、そこまで深く掘り下げる必要はないでしょう。

でも私は違います(笑)
そういうことを自然にしてしまうように働きかけている「意識」というものは、一体何?ということが気になってくるんです。

その正体がハッキリ分かったお正月でした。
(何となく前フリの長いTV番組のようになってきました・笑)

墓前に語りかけることが出来るのは、それは私達の意識下に、「墓を見ている自分と墓から見られている自分」が存在しているからなのです。

「人が花を見る時、花も人を見ている。そのとき、花と私たちの間には、ひとつの「場」が出来上がっている」 
これは哲学者・人類学者の中沢新一さんの言葉です。
この、物体との境界を超える感覚というのが日本人は非常に鋭く、強いということを著名な民俗学者、仏教学者達も言っています。
それを作家の赤坂真理さんは、「『モノ』への恋あう力」と表現されていました。
恋心に近いくらいの、モノと一体化しようとする力が「モノづくり」という技術の高さにつながっている日本人の一つの「特性」であり「感性」でもあります。

お墓は死者と一体化できる場所になっている

墓前で新年の抱負を語る場合、お参りしている人の感覚というのは、死者と一体化し、死者がそこに再生しているように捉えていると言えます。

禅の「万物一体」の思想は、お墓参りをする私達の行動からも見てとれるほどに、一般庶民にも何の違和感もなく自然に浸透していっているのです。

それは、日本人が持つ死者への感性ともつながり、亡き人を記憶している限り、こういう場があることで「一体化を遂げている私達」というのが、墓という存在が出来てから現在にもつながっている、~だけど「無意識」である~、墓文化なのではないかと思います。

一体化できる場所。それがコミュニケーションの場

「死者と一体化」できる場所というと、なんだか重々しい感じがしますが、これを現代的に言うと、「コミュニケーションできる場所」ということではないでしょうか。
人は、コミュニケーション手段を通じて進化してきていますよね(言語の発達が顕著です)。
時空を超えたコミュニケーションをスムーズに行うには、そのモノの形・素材を上手に生かすことにあると思っています。

だから私達は、「墓という形」にこだわっています。
墓という「モノ」に恋しているんです(笑)

私達は「墓作り」においての進化をやめません。
コミュニケーションツールがどんどん進化していくように、私達は墓作りの進化を今年も模索しながら、また一歩ずつ踏み出していきます。

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