コラム

 公開日: 2015-10-23  最終更新日: 2016-10-26

愛あふれる、富山の「墓じまい」。遷仏法要(せんぶつほうよう)に立ち会って

こんにちは。
富山の墓石専門店㈱スナダ石材の墓石アドバイザー、砂田嘉寿子です。

身体のあちこちが痛いです。昨日の夜のビーチバレーの練習のせいでしょうか。
ちなみに翌日には必ず筋肉痛らしきものが出ているので、「イテテテ」と言いながらも、心の中では『まだまだ若いという証拠だな…』とひそかに喜んでいますが、そんなことを考えつくことがもう若くない証拠かもしれません…。

富山の墓の墓じまいを決めた経緯

神戸のお客様がこちらのマイベストプロのコラムを見つけてくださり、富山市西ノ番にある富山霊園墓地にあるお墓を墓じまいしたいとご依頼いただきました。

富山霊園墓地 墓じまい

このお墓に納骨されていたのは、4年前にお亡くなりになったお父様の前の奥様のお骨と、お二人の間のお子様のお骨です。お子様は死産され、奥様はその時にお亡くなりになったとのことです。

ご依頼いただいたお客様からみると、この富山のお墓に入っているお骨は、お父様の先妻とその死産した子のお骨ということで、お客様がお生まれになる前のことですので、血筋的には他人となります。
お客様は富山で生まれ育ちましたが、神戸へ嫁がれ、ご両親も年老いたので神戸へお引き取りになり、富山の家もなくなったけど、その父の先妻と子供の墓だけが富山に残ってしまったということです。

お父様がお亡くなりになって、富山への墓参りが難しくなるため「墓じまい」を考えられたわけですが、ご意向としては、「富山の宗派(浄土真宗)で永代供養してもらいたい」ということでした。

墓じまいを決めたら!? 「お寺様による法要」

墓じまいをご依頼いただく場合、基本的にはお寺様による墓石の「閉眼供養」をお願いしています。
お客様の菩提寺にお参りしていただく場合が多いと思いますが、今回はお客様が神戸にお住まいということもあり、永代供養をご依頼になった富山市の円覚寺様が、遷仏式(浄土真宗の閉眼供養、魂抜きの意)の法要をしてくださいました。

法要後は、お骨壺をお二つ、納骨堂から取り出して、中のお骨を新しいお骨壺に入れ替える儀式をお墓の前で行いました。大きいお骨壺は8寸(約24cm)ほどでしょうか。小さいお骨壺は、3寸(約10cm)ほどの大きさでした。

富山のお骨壺は素焼きで、そこには法名やお亡くなりになった年月が記してあります。
先妻の方は行年34才となっていましたので、34歳という若さでお子様を死産されてお亡くなりになったことが分かります。

「死者の尊厳性」について考えさせられた「墓じまい」

ご住職がまっさらな白いお骨壺をご用意されて、そちらへお骨を納める儀式をお身内の方で行われました。
白骨を箸で「はしわたし」して拾骨される様子を目の当たりにし、「亡くなった方の尊厳を守る」ことの重要さをあらためて認識させられました。

お子様の御遺骨を小さな新しいお骨壺に納め終わった時、ちょうど墓地の向こう側にある大きな木の上を飛んでいた鳥達が鳴きだしました。もしかしたら、それは親子の鳥だったのかもしれません。

遷仏式を終えて

お客様はその後、円覚寺さんで永代供養の法要にお立ち会いされることになっていましたので、遷仏式の後はお寺に向かわれました。

市営の霊園ということで、墓地の返還届と改葬の届を富山市役所に提出する必要がありますが、こちらの手続きは富山に来られたお客様が前日から役所で手続きを済まされていたので、後はわれわれが解体をするばかりとなり、その書類を市役所に届ける手はずになっています。

息子様もお二人おみえになって、おじい様の先妻の骨あげをされたわけですが、このご経験は、きっと今後の人生において、人との縁を大切に生きていかれ、それが幸福につながっていくようにというおじい様の想いとして、この儀式を通してお孫さまにも伝わったのではないかと思いました。
これは功徳を積むということにもつながるのかもしれません。

私は宗教的なことにはそれほど詳しいわけでも熱心でもないので分かりませんが、やはりお骨になった死者を粗末に扱うという話を、仕事柄耳にすることもあるので、ここを大切に扱うということは、人間として他者を敬うということにもつながりますし、また人は必ずいつかこうなるということ、そして人は縁によって生かされているということを学べる稀有な機会であるように思いました。

動物の世界ならばそこに死骸をそのままにしておいても、自然の循環で必ず死骸は自然に組み込まれ、また新たないのちのサイクルの一つになりますが、人間の世界では「尊厳」があり、それが人間が人間として進化してきた所以です。

今回の「墓じまい」から学ばせていただいたことをまとめると、このようなことになるでしょうか。

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