コラム

 公開日: 2017-09-16 

実は「色彩」を持つお墓と埋葬。社会が「グラデーション化」するワケ

先日ご依頼があり、お墓のプチ講座を自店で開催いたしました。
そのご依頼をいただいたのは、富山で活躍されている「生前整理」認定指導員の方4名さまから。
お墓についての勉強会をされたいとのことでしたので、以前行った講座内容を少しバージョンアップしてお伝えいたしました。

未来のお墓を表すという意味でタイトルを「お墓2.0」としたのですが、私としては「へぇ~」という反応を期待していたものの、じっさいは「ふ~ん」という感じでしたので、このタイトルは使えないことが判明しました(笑)

お墓について、このような勉強会が必要だと思われる背景には、「多様化」している供養業界の現状があり、ここを理解できることが、お墓の悩みや不安を解消できる「一つのめやす」になるのではないかなと思っています。

今の時代はお墓と埋葬のスタイルが多種多様


お墓(埋葬)のタイプ別カラー分布図

多様化してきているお墓、そして埋葬スタイルが一目でわかるように、このようなカラー分布図をもとに説明させていただきました。

縦軸は「時間軸」を表していて、上にいくほど「未来志向」、下にいくほど「伝統志向」になります。
横軸は「埋葬する人」を表し、左にいくほど少なく、、右にいくほど埋葬される人の数は多くなっていきます。

この図を作った目的としては、お墓(埋葬)は「一つの色だけ」では語れないことを言いたかったというのがあり、それは社会で生きる人々から生まれたニーズでもあること。
そしてなぜこのような多種多様なスタイルが生まれてきたのか、その時代背景や意識の変化を読み解くためでもありました。

またここが一番伝えたい重要なポイントなのですが、「供養の気持ち」そのものが「一つの色やカタチ」で語りきれず、そこには目に見えない多彩なグラデーションが存在しているということでもあります。

供養のカタチには実は正解がない

お墓も数ある選択肢から選べることができる時代になり、その情報も手に入るようになりましたが、だからこそ「自分たちはどれを選ぶべきか」という悩みも増えてきているようです。
その例として、講座終了後の座談会であがったお話をご紹介します。

参加者のお一人であるAさまのお義父さまは、いずれ自分が亡くなったときはお墓に入りたいというご希望があり、どんなお墓を建てようかと家族と話をされることもあるそうです。
しかしAさまご夫婦にはお子さまがおられないため、そのお墓がいずれ無縁墓になってしまう不安があります。

分布図にもある「両家墓」という方法があることもご存知で、ご主人側の兄妹の家と同じお墓にしようかというお話もでているそうです。しかしお墓の承継者となる甥が、もしこのまま家庭を持たなかったら、やはりいずれお墓が無縁になってしまうのではないかと悩んでおられました。

こういったお墓に関する悩みには正解がありません。
いずれ無縁墓になるのなら、納骨堂や永代供養墓などに入るほうが安心な気もしますが、今の流れにたやすく乗ってしまうことへの不安もあるのだとか。
またお義父さまの言葉を聞いていることで、そのお気持ちをムゲにしたくない、尊重したいという想いもあり、だからこそ悩んでしまうわけです。

そこで私は、お墓をしまう「まもりび」とのお話を例にあげ、お墓を仕舞うときの知られざる心境についてお話しいたしました。

お墓のまもりびとは、最終的に「墓じまい」をすることになるかもしれませんが、そのとき「心」にあるのは実は「負担」よりも、これまでの「命のつながりの実感」なのです。

お墓とそこに眠るお骨と向き合わざるを得ない「墓じまい」は、ふだん実感することのなかったこういった想いに触れることになり、他では体験できない充実感につながっている側面があります。
だからこそ、人はわざわざ「墓じまい」をするのではないかと。

また将来に、自分以外の人がじっさいにどう感じるのかまでは、想像も予測もつきません。
そんなときは「お金」で未来を予測するというのも、一つの手段ではないかと思っています。

たとえばお墓を150万円で建てたとしましょう。
このお墓を建てるのはお義父さまになるので、そこに入る人たちはそのお金を負担しなくても良いことになります。
そしてもし、最後にどなたかが「墓じまい」をすることになっても、その方が負担する金額は、その1/5程度の金額です。
最後の方ということで、相続もおそらくその方一人に集中すると思われるので、金額的な負担は墓を建てるときに比べればその比ではないでしょう。

そう考えるとお墓を残すことがそれほどの負担ではなく、もしかしたら最後の「まもりびと」は、墓じまいをとおして「孤独を感じずにすむ」ということだって考えられるのではないでしょうか。

カタチではなく「心のグラデーション」こそが豊かさの象徴

今回のプチ講座で伝えたかったことは、「供養のカタチ」にこだわることで、その「心」を見失わないように、というものです。
お墓や埋葬の多様さは、時代とともに変わりゆく「心のゆくえ」も映し、カラー分布図が示す多彩な色合いは、そのままココロの多彩さを示しているように思います。

供養の想いは人それぞれだから、この方法こそが正しいというのは前時代的な価値観になりつつあるのが現状です。
そこにはとうぜん、宗教観の薄れといった時代背景もありますが、本来故人を偲ぶ気持ちは単色でなく、「いろいろ」なはず。

その「いろいろ」を知ることで、自分たちはどうしたいのかを考えていくことが、「生き方」であり、「終わり方」につながるように思うこのごろです。


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