コラム

 公開日: 2017-12-11 

ボクらは「縄張り」から、永遠に解放されないのだろうか。

登記されている不動産を調べる必要があったので、会社が所有している地番を確認していると、ふとこんなことを思いました。
所有する土地って、ようするに「縄張り」だなと。



「縄張り」は英語で「テリトリー」。
家、会社、地域、仲間、そして国。私たちが暮らす社会には、すべて「縄張り」があります。
もしかすると、私たちはこの「縄張り」を無意識に感じながら、自分の、または自分たちのテリトリーを大きくしていくために、日々生きていると言えなくもない気がしてきます。

縄張りがある「墓」

では、生を終えたあとの場所である「墓地」はどうでしょうか。
実はここにも「区画」という「縄張り」が存在します。

とくに日本の「家墓」は、「家」という小さな集団のための縄張りでもあり、そこに眠ることができるのは「家族」という限られた人になります。
またお寺の墓地であれば、そこは同じ宗派を信仰する者だけのテリトリーとなり、宗教的な縄張りとも言えます。

縄張りをなくした「墓」

「縄張り」がないお墓もあります。
たとえば合葬形式の「永代供養墓」や「納骨堂」は、家や宗教、地域といった縄張りに支配されることなく、基本的には誰でも入ることができます(寺が運営する場合は宗派の縛りが、行政が運営する場合は地域の縛りがあるところも)。

また「散骨」や「樹木葬」といった「自然葬」も同様で、葬送のカタチにこのようにバリエーションが出てきたのは、「がんじがらめの縄張り社会からの解放」という無意識の欲望が顕在化したとも言えるのかもしれません。

「縄張り意識」はなぜ生まれたのか?

このように「縄張り意識」という言葉を使うときは、何となく、古くさく、争いのタネになりそうな匂いが漂ってきますよね。
しかし小さな子どもは成長するにしたがい、この「縄張り意識」や「所有意識」が現れるようになります。誰に教えられたわけでもないのに。
「これは〇〇ちゃんの!」と、誰がそれを所有しているかを明確にしようとし、またもっと成長すると「縄張り」に誰を入れるか、という遊びをするようになります。
これが行き過ぎてしまうと「他者の排斥」=「いじめ」につながってしまうのでしょうが、「縄張り」は「所有」と密接につながっていることがわかります。

『動物にとっての縄張りは個体や集団の防衛、食料の確保、繁殖の成功などを容易にする機能を持つ。人間の場合、それ以外にも聖と俗、身分の上下など、価値を区切る役割を持つ文化的な制度である』
Wikipediaにもありますが、「縄張り意識」は人間が社会を営む上で、必然的にできていったものです。
私たちは子ども時代の疑似体験をとおして、自分にとっての「大切な人」を見極めていっているのかもしれません。

そう考えていくと「縄張り」というのは、自分の大切な人たちとの絆を維持する重要なスペースでありながら、それをつないでいきたいという願いが現れる場所ともいえます。
お墓も然りです。

まとめ

所有するためには縄張りが必要になりますが、これからの社会は、「所有」よりも「シェア」が一般的になるとも言われています。
そしてお墓は、これまで家で「所有」するものでしたし、これからもそれは簡単には変わりません。

しかし、一つの家の墓が二つ以上の家で所有する「両家墓」になったり、先祖を永代供養墓に合葬するという、これまでの縄張りを飛び越えるような葬り方も増えてきています。

そう考えると、お墓というのは、縄張りを意識せざるを得ない現世を生きる私たちのための存在意義が強く、逆に縄張りが関係ないお墓というのは、生きている人との縁が消えつつある場所だと捉えることができるのかもしれません。


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