コラム

 公開日: 2015-04-26  最終更新日: 2015-04-27

北陸新幹線・グランクラスのセレブなお作法(その2)

シートに座ってもなにか落ち着かない


そして前回からの続きです。シートに深々と体を預け、足が床に届かないことはさておき、スリッパに履き替えてリラックスできるとおもいきや、何かが気になりはじめます。とても小さなことですが、何か不便に感じることが出てきます。

北陸新幹線・グランクラスのセレブなお作法(その1)
北陸新幹線・グランクラスのセレブなお作法(その3)
北陸新幹線・グランクラスのセレブなお作法(その4)
北陸新幹線・グランクラスのセレブなお作法(その5)

グランクラスの「ゴミ問題」


「ゴミ」です。ゴミの置き場ありません。スリッパを取り出すためのあずき色の袋を空けるときに、小さなシールを破る事になりますが、この小さな紙切れの置き場に困るはずです。大きさは1センチ四方の小さな金色の紙ですが、右を向いても左を向いても上を見ても下を向いてもゴミを置けそうな適当な場所がないのです。

普通車ならば前席の背もたれにある網の中に入れるとか、ガラス窓の下の小さなテーブルのような場所があるのですが、グランクラスは和のおもてなしを尽くす場所、複雑な曲面で構成された空間に、ポケットとか、平面になったところはありません。

それだけではありません。きっぷを置くための場所、渡されたおしぼりを置く場所(そのおしぼりも豪華に2種類もある)、そのビニールの袋を置く場所、ケータイ電話を置く場所、その小さな困り事は時間とともに加速度的に頭を悩ませます。

ガラス窓の下におけると思うでしょ?写真をご覧ください。



丸くなっていて置けないんです。きっぷも置けません。濡れたおしぼりが精一杯です。これも乾くと床に落ちてしまいます。セレブは床に落ちたものを拾ってはいけません。きっぷを置いたら最後、床に落ちてそれは捨ててしまったも同然、すました顔で気にしてはいけないのです。3万円ごとき、降りた駅の精算所でもう一度払えば済むことなのです。。。

複雑な引き出しテーブル

テーブルがあるはずだと思うでしょ?写真をご覧ください。

このテーブル、かなりマニアックな作りになっています。引き出すには、今まで経験したことのない動作が必要になってきます。例えれば、日本古来の「侍」が刀を抜くような動作といえばいいでしょうか、テーブルを右手で遠くへ放り出すような、ある意味感心しますが、そんなセレブ感あふれる(?)動作が必要です。

そして、「刀を抜いて」肘掛けの上に渡したら、そこで終わりではありません。閉じた葉っぱを開くような動作が更に必要です。これをしないと、専任アテンダントの人が親切に開いてはくれますが、それでは「わたしグランクラス初めてなので使い方知らないんです」と白状しているようなものです。



テーブルを引き出したら最後、席を立てないしくみ

次に、これがまたクセモノです。このテーブル、一度開くと、席を立つときに片付けなければなりません。普通車やグリーン車では、テーブルに置いたものを背もたれの網ポケットに移してから、テーブルを前の背もたれに押し付けてつまみをヒネれば1秒経たずに席を立てるようになります。めんどくさい時には隣の席のテーブルを用意して、そこに荷物を水平移動させて自分のテーブルを片付ければ席をたつことができます。

しかしグランクラスではそのような横着な方法はお作法ではありません。隣の席とも距離があります。高級とは、お作法とは「手続き」を意味します。必ず手順を踏んで、テーブルの上のものをいったんかばんに格納して、呼吸を整え、侍が刀を収めるように格納してから、電動シートを戻して足を床につけてから、席を立たなければいけません。ここ、意外と重要なことですので、よく予習してイメージトレーニングしておきましょう。

わかりやすく言うと、テーブルの上に飲み物が置いてあったり、食事が広がっている場合には、トイレに立つことはできないのです。

グランクラスのお作法(その2)


・小さなゴミ入れを用意しておこう
・座席の回りにもの置きはほとんどない
・テーブルを広げるとシートから離れられなくなるので注意しよう

北陸新幹線・グランクラスのお作法(その3)へ

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不動産鑑定士 中山聡

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